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タイ、ミャンマー現地取材

タイ、ミャンマー現地取材
新しい生産地としてタイ、ミャンマーを訪れました。


出発から帰国まで47時間で2カ国をまわる超ハードスケジュール
1泊3日弾丸ツアーのご報告
2004年11月1日〜3日

「タイクラボウ」 〜35年の歴史がある紡績工場〜
11月1日(月)朝8:00大阪伊丹空港を飛び立ち、
東京成田で飛行機を乗り継いで夕方4時(日本時間午後6時)ころ
タイのバンコク国際空港に到着。

気温が30度を超えており、 かなり暑いです。
空港からバスで30分ほど走ってタイクラボウの工場に到着。

1968年会社設立、1970年操業開始と長い期間紡績を続けて
きた老舗工場で、かなりしっかした大きな工場という印象でした。
紡績工場というのを簡単に説明すると綿などの原料を均質な糸にして、それを織って生地にする工場です。

品質面にこだわっており、たとえばある工程で品質異常が発生すると自動的に機械が止まるようなシステムになっています。
興味深かったのは「KAIZEN」と壁に貼り紙がしてあり、
現場作業員の方が日々改善項目を考えているところでした。

元々日本で行われていたことを2000年ころから取り入れている
とのことでした。

「ミャンマー トリステート縫製工場」
〜MBA取得工場長が管理、従業員の90%以上が英語を話せる
品質にとことんこだわった縫製工場〜

翌2日(火)は朝5時30分にホテルを出て、眠い目をこすりながら
バンコク国際空港へむかいました。

ミャンマーの首都ヤンゴンへは 飛行機で一時間ほど。

素朴な感じのする空港でそこからバスで20分ほどでトリステート縫製工場に到着しました。

女性従業員がずらっとそろいのユニフォームで 並び、私どもを大歓迎してくれたました。

みなさん笑顔がすばらしく、とてもあたたかい気持ちに気持ちになりました。

ここの工場長はカーン氏といい、MBAを取得したマレーシア人で
かなりやり手の工場長という雰囲気の方でした。

カーン工場長と尾藤

工場内はミシンがずらっと並んでいました。

工場内の写真撮影はだめといわれていたのですが、カーン工場長に何度もお願いして一部だけ許可をいただけました。

ここの工程は10名ほどが一チームになっており、リーダー、副リーダーが1名ずつ、ほかにQC(品質管理)が2名以上入っています。

職種は三角巾のような頭に付けるものの色で区別しています。


もし、品質に問題がでたときはそのチーム全員の工程がいったんストップして品質問題の商品が生産されないような工夫がなされています。


この時点で品質にこだわっていることがよくわかります。

 

 

QCのOKが出た商品だけが次の工程にまわります。

品質に問題があったりマシントラブルなどがあったときは
上部にとりつけられた信号灯の色ですぐわかるようになっています。

いくつかの工程を経て最後は全品の品質チェックをします。
ここではかない細かい部分までチェックをしています。

「問題有」となった商品を見てみても、どこが悪いかわからないものもありました。

出荷前には空調のしっかり効いた部屋で湿度を下げてから袋詰め、梱包されます。

ミャンマーから出荷された荷物は船でマレー半島 の南(赤道の近く)を通る必要があるため、湿度をしっかり下げておくことが品質維持にとても大事とのことでした。

びっくりしたのは工程管理、品質管理などの指示書が英語で書かれていることです。
みんな英語読めるの?失礼ながらカーン工場長に聞くと
縫製現場の従業員の90%以上の人は英語で普通にコミュニケーションが取れます。
残りの10%は中国からの技術指導の人たちで彼女らも英語を読んだり書いたりは十分できます」

とのことでした。ミャンマーが昔イギリスの植民地であった歴史も関係しているそうですが、かなりレベルの高い工場であると思いました。


「ミャンマーという国」 〜明るさとおおらかさがいっぱいの素敵な人々〜

私にとってミャンマーははじめて訪れる国でした。
まわりの友人もタイ、ベトナムなどは行っている人はいるのですが、ミャンマーに行ったことのある人はいませんでした。

すごく楽しみだったのですが、期待以上のものでした。

失礼な話ですが英語を90%以上の従業員が話せたり、
ここまで 品質にとことんこだわっているとは思っていませんでした。
かなり高いレベルでの仕事をしてくれる期待させてくださいました。

他の工場のことはわからないので、ミャンマーの人の特徴というよりトリステート縫製工場特有の文化なのかもしれませんが・・・・

それとみなさんのほんと笑顔がすばらしかったです。

ここでいっしょに仕事したら毎日すごく楽しいだろうなと感じる一日でした。

工場でいただいたおみやげ

ヤ ンゴンを出発するときはトラブルが起こりました。コンピュータの故障とかで航空券の座席指定がシールになりました。

そろそろ出発かなと思っていると、出発が2時間以上遅れるとの連絡が入りました。ヤンゴンを飛び立つはずの飛行機はまだ前の出発地バンコクに いて、これからバンコクを出発しヤンゴンまで飛んでくるとのこと。
この日の夜行便で大阪へ帰る予定なので少しあせりましたが、空港全体はあわてた雰囲気が見えませんでした。遅れるのは日常茶飯事なのかなと思いました。
とくに大騒ぎしている人もおらず、これが日本なら大騒ぎだろうなと思いました。やっぱ、おおらかな雰囲気ってのはいいですね。

 (食事中の方はこの文章読まないでください)

この待ち時間でひとつ発見しました。トイレの大便器の横にホースがついています。現地の人に確認したわけではないので真相はわかりませんが、ウワサでは用足し後これで洗うとのこと。なんだウオシュレットの原型ってこんなところにもあったのかと妙に納得してしまいました。

2時間ほど遅れてヤンゴンを出発、バンコクに到着しました。
最初の予定ではバンコクでシーフードを食べる予定だったのですが時間がなくなり、タイには入国せず乗り換えの手続きをとりました。 入出国の手間が省けたので逆に時間に余裕が生じ、空港の免税店のならびにあるタイ古式マッサージを受けることができました。気持ちよかった。

そのまま夜行便で関空へ飛び、翌3日の早朝に無事帰宅しました。


「2005春夏新商品の予告」〜涼しい長袖(仮題)〜

今回のタイ、ミャンマー現地取材はただ興味本位で行ったのではなく新しい生産パターンをこの目で確認するために行きました。

今まで海外縫製というと中国やベトナムが多く今回のようなミャンマー縫製はまだまだ珍しいです。

タイクラボウさんでスーピマ綿というアメリカ南西部の高級綿を使った生地を生産し、それをミャンマートリステート縫製工場で 縫製して製品を作ります。この商品の特徴は「涼しい長袖」

詳細はまだ公表できませんが、2005年春夏新商品の目玉になることは間違いありません。
お楽しみに

最後に今回の商品の企画をした人になぜミャンマーの縫製工場を選択したのか聞いてみました。

「はじめからミャンマーにすると決めていたわけではありません。 いろいろな縫製工場を比較検討するうちに高い品質と生産量などで 縫製工場を決めたところ偶然ミャンマーだった」

とのことでした。なるほどここにも「品質へのこだわり」を垣間見たように思います。

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