ポリウレタン底靴
現在普及している靴底に、ポリウレタン底があります。ポリウレタン底は従来の合成ゴム底と比べて優れている点がたくさんありますが、その半面、取り扱い方を間違えると劣化を起こしてしまうことがあります。今回はポリウレタン底靴との上手なつきあい方をご紹介いたします。
ポリウレタン底靴
ポリウレタン底の長所
ポリウレタン底は、従来の合成ゴム底と比べて以下の長所があります。
- 1.軽い
- 2.クッション性が優れているため足腰の疲労を軽減する
- 3.滑りにくい
- 4.磨耗しにくい
- 5.カーボンを使用していないので、床が汚れない
ポリウレタン底の短所
上記のように長所が多数あるポリウレタン底ですが、短所もあります。
- 1.熱に弱い(ポリウレタンの溶解点80?90℃)
- 2.耐薬品性なし(酸・アルカリなどに弱い)
- 3.履かないで保管しておくと、底が劣化することがある
劣化の多くは加水分解が原因で起こります。
ポリウレタン底の加水分解
化合物が水や空気中の水分と反応して分解することを、加水分解といいます。ポリウレタン底は湿気に弱く、加水分解が起こると表面がべとべとしてしまいます。このように、ポリウレタン底は湿気による経年変化を起こすことがありますが、取り扱いや保管方法に注意すれば長持ちさせることが出来ます。
ポリウレタン底の扱い方
- 1.高熱作業、薬品を扱う作業を行なう現場では使用しない
- 2.長期間の保管はしない(頻繁に履かない場合は、合成ゴム底の靴を選ぶ)
- 3.なるべく履く(履くことにより、水分の調節ができる)
- 4.短期間でも保管する場合は、風通しの良い場所で保管する
- 5.水に濡れたら必ずふきとって、高温多湿及び直射日光を避け、風通しの良い日陰で自然乾燥する